アウトバウンド・マーケティングで用いられる手法

「アウトバウンド・マーケティング」についての基本的な概念は、こちらの記事「Webマーケティングの基本戦略」で説明した通り。まだ読んでいない方は、先にリンク先の記事を読んでからこちらの記事を参照ください。

企業から商品やサービスについて広告を積極的に顧客に送り出す「アウトバウンド・マーケティング」の手法について、代表的なものを以下、取り上げてみました。

アウトバウンド・マーケティング主な手法

マスメディア広告

テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など大衆に向けたマスメディアを利用して、大規模な視聴者や読者に製品やサービスをアピールすることが可能です。メディアを通じて繰り返し広告を行うことで、ブランド認知度を向上。多くの人に一度に広告を届けることができ、大規模なターゲット層にアプローチしたうえで、すぐに顧客となる層を集客します。デメリットとしては、マスメディア広告は制作費や広告スペースの料金が高額なことがあり、中小企業や予算が限られた企業にとっては負担が大きいと言えます。

ダイレクトメール

パンフレット、カタログ、チラシなどの印刷物や、郵送や電子メールを通じて個別にメッセージを送る手法です。特に特定のターゲット層に直接アプローチし、情報を提供したり特典を提案したりします。マスメディア広告よりも限定され、企業が持つ商品やサービスに興味を持つ層に効果的にアプローチできます。ダイレクトメールでは、顧客のリストを作成、送るメッセージの質、リストの品質、正確なタイミングなどが成功の鍵となります。

テレマーケティング

電話を使用して、潜在的な顧客に直接アプローチし、製品やサービスに関する情報を提供する手法です。比較的低コストで実施できるテレマーケティングは、効果的に実施されると非常に有力な販売促進手法となりますが、不適切に行われると顧客の反感を招く可能性があるため、倫理的な配慮と法令の順守が重要です。

セールスプロモーション

割引、特別価格、クーポン、キャッシュバックなどの特典を提供して、製品やサービスの購買を促進する手法です。期間限定のセールやイベントも含まれます。

トレードショーとイベント

企業が展示ブースを設け、業界や製品に関する情報を提供するトレードショーなどのイベントを通じて、顧客やパートナーとの直接の対話や関係構築を行います。

パブリシティとメディアリレーションズ

メディアに企業や製品に関するプレスリリースや情報を提供し、メディアを通じて広報活動を行います。これにより、報道機関を通じて大規模に情報が拡散されることが期待されます。

街頭広告

公共の場や、交通機関、商業施設、街中の特定の場所に設置された看板やポスター、デジタルディスプレイなどを利用して、商品やサービス、イベントなどの広告メッセージを視覚的に伝える手法を指します。

VOD広告

VOD広告(Video on Demand 広告)は、オンデマンドで視聴できる動画コンテンツに挿入される広告です。主にオンライン動画プラットフォームやストリーミングサービスで利用され、視聴者がコンテンツを選んで視聴する際に、動画広告が挿入される広告です。テレビCMと同じような形態ですが、ユーザーの興味や行動データ基づいたターゲティングが可能になっており、ユーザーの関心が高い広告を表示させることができます。

以上が、アウトバウンド・マーケティング主な手法として挙げられます。VOD広告のように、近年のデジタルメディア環境での動画視聴の普及に伴い、新しい広告形態として重要性が増しています。